斎藤:新卒採用は、方針が決まったので、中途採用は、どうしますか?」
根田:中途採用は、事務部長が、ハローワークとe-ナースセンターに求人を出しています。後は、最近はやりの看護師紹介業者に依頼することを考えてもいいかもしれません。
斎藤:皆さんは、ハローワークについては知っていると思います。国がやっている職業安定所です。e-ナースセンターは、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」に基づき行われている看護師専門のインターネット上の職業紹介所です。各都道府県にナースセンターがあります。東京都は、「東京都ナースプラザ」という名称で運営されています。病院から求人の登録と看護師から求職の登録ができるようになっています。双方とも手数料がかかりませんので、病院としても積極的に利用しています。その一方で、看護師採用で増加してきたのが、民間の看護師紹介業者です。元々は、医師紹介業だった業者が看護師も紹介するようになりました。ところで、奈須師長、紹介業者は、どのくらいの手数料をとるか知っていますか?
奈須:1万円くらいですか?
根田:笑わせないでよ。奈須師長。紹介業者は、看護師からは、紹介料は取りません。病院からもらいます。手数料は、実に、年収の20%です。年収400万円の看護師を紹介してもらうと、80万円を支払うことになります。ですから病院経営の立場からすると、安易に紹介業者を使うことは厳しいのです。
近年は、詐欺に近い業者も増加している。紹介できる登録医師や登録看護師が多いように見せかけたりすることにより、広告収入を狙っているのである。紹介業者を利用するときは、紹介業者のの話を聞き、医療現場のことを理解しているのか、医師や看護師と言う職業を理解しているのか話を聞くべきである。医師や看護師を紹介された後に、業者や紹介された医師、看護師とトラブルになる可能性もある。紹介業を使うときは、会社の評判と担当のキャリアコンサルタントを良く見極めていただきたい。